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頸椎椎間板ヘルニア【首】

2024.09.27

頸椎椎間板ヘルニアについて

頸椎椎間板ヘルニアについて

こんにちは。ふかざわ痛みのクリニック 院長の深澤です。

頸椎は、7つの骨が縦に積み重なる首の骨です。骨のあいだにはクッションになる椎間板があります。椎間板が壊れて中身が出てしまい、脊髄や神経根を圧迫することで痛みなどを起こす疾患が椎間板ヘルニアです。

首に発症している状態を頸椎椎間板ヘルニアといいます。

原因

・加齢による椎間板機能の低下
・PCやスマートフォン利用によるストレートネック
・姿勢の悪さ
・下を向く作業の多さ など

症状

主な症状は、時期によって次のように変化します。

・初期…首や肩甲骨の内側、上肢などの違和感や鈍痛
・中期…痛みやしびれ
・後期…日常生活への支障

頸椎椎間板ヘルニアには、次の2つのタイプがあります。

左右どちらかの肩や手が痛むタイプ

後頸部に寝違えたような違和感や痛みが生じ、特定の部位に激しい痛みが現れます。しびれが出ることもあります。

両手や下肢がしびれて脱力するタイプ

両手がしびれ、箸やペンを使えない、ボタンをかけられないなど、細かい作業がうまくできなくなることがあります。足もしびれ始め、歩くとふらついたり、転んだりするようになります。

治療

神経や神経の周辺に局所麻酔薬を注射することで痛みをなくす「神経ブロック療法」が中心です。後期まで進行している重症なケースは「手術療法」もおこないます。

神経ブロックは、麻酔薬が神経に作用して痛みが伝わる経路をブロックして痛みを取り除く療法です。血流も改善し、筋肉のこわばりもなくなるため、悪循環を遮断できます。

神経根ブロック

痛みの原因となっている神経根周囲に直接麻酔薬などを注入し、神経の炎症を抑え、痛みを改善します。当院では超音波ガイド下に神経を直接観察しながら、その周囲に確実に投与する方法で行なっています。

頚部硬膜外ブロック

頚部の硬膜外腔(脊柱管内)に麻酔薬などを注入し、頚部の神経を広い範囲でブロックするとともに、血流などを改善させる効果もある治療法です。当院では、X線透視(レントゲン)下に、造影剤を用いて薬液の拡がりを確認しながら、より安全な方法で行なっています。

手術療法

脊髄への圧迫が症状を起こしているケースや、後期まで進行している重症なケースは手術が必要です。当院では、手術が必要な患者さまには、提携している高度医療機関をご紹介いたします。

手術には2週間程度の入院と、術後のリハビリなどで数か月〜1年の治療が必要です。

まとめ

頸椎椎間板ヘルニアは、進行すると日常生活に支障が出ます。手術も必要です。神経ブロック療法で効果が期待できる初期や中期に、クリニックへお越しいただくことが大切です。

気になる症状があれば、なるべく早く治療を開始しましょう。お気軽にご相談にいらしてください。